2018年 04月 16日
霧の旗。 |
4月16日(月)。
つい先日、衛星劇場オンデマンドに入会して、それは録画は出来ないけれど小津安二郎、大島渚、そして山田洋次の作品の宝庫だったので古き良き映画をせっせと見る楽しみが出来た。
先ず第一弾に選んだのは、先日マイミクさんが見て激賞していた作品。
山田洋次作品唯一のミステリーということでかねてから見たかった。
4/14
4月-9 霧の旗。
1965年 松竹 111分。
原作 松本清張
脚本 橋本忍
監督 山田洋次
出演 倍賞千恵子 滝沢修 新珠三千代 露口茂 近藤洋介
【あらすじ】
柳田桐子は、熊本の老婆殺しの犯人として逮捕された兄の正夫を救うため、高名な大塚欽三弁護士の事務所を訪ねた。正夫の弁護を依頼する桐子だったが、大塚に断られてしまう。そして正夫は無罪を訴えながら獄死してしまう。事件のことが気になった大塚は、犯行の状況から犯人が左利きなのではと思い始める。
東京のバーで働き始めた桐子は、大塚に恨みを抱くようになった。知り合いの殺害現場に偶然居合わせた桐子は、大塚を陥れる計画を思いつき、実行に移すのだった。
初見。
原作はたぶん中学生の頃に読んで、それから何度もテレビ化されていたので、貧しい娘の復讐譚ということは覚えていた。
冒頭、先ず列車の場面が続く。
乗っているのは倍賞千恵子演ずる柳田桐子。
彼女が尋ねるのが高名な大塚法律事務所だった。
しかし、体良く追い返された桐子は諦めきれず、必死の想いで公衆電話から電話をかけるがやっぱり断られる。
次の場面。
白昼のお堀端、車が激しく行き交うが音は聞こえない。
フレームインした桐子のヒールの音だけが響く。
いいなあ。虚しさを抱えながら帰る桐子の胸中が良く分かる。
先日見た「ゼロの焦点」も始まりは上野駅の列車の見送りだった。
この後見た「張込み」は列車を乗り継いで乗り継いで、佐賀まで行く物語だった。
「霧の旗」も含めて三作とも回想シーンを上手く取り入れて、非常に分かりやすい。
これに「砂の器」を加えれば、現在と過去を巧みに織りまぜる松竹のお家芸と言えようか。
「下町の太陽」で売り出された倍賞千恵子はこの薄幸のヒロインを演じてから「なつかしい風来坊」では自殺未遂の女の子。「みな殺しの霊歌」では殺人犯を愛するラーメン屋の店員。
凡そ太陽とは縁遠い地味で貧乏、不幸な役柄が続く。
どの役も可憐だったけどね。
「霧の旗」についてはたぶんまだまだ続く。
4/16
4月-12 二階の他人
感想は後日。
つい先日、衛星劇場オンデマンドに入会して、それは録画は出来ないけれど小津安二郎、大島渚、そして山田洋次の作品の宝庫だったので古き良き映画をせっせと見る楽しみが出来た。
先ず第一弾に選んだのは、先日マイミクさんが見て激賞していた作品。
山田洋次作品唯一のミステリーということでかねてから見たかった。
4/14
4月-9 霧の旗。
1965年 松竹 111分。
原作 松本清張
脚本 橋本忍
監督 山田洋次
出演 倍賞千恵子 滝沢修 新珠三千代 露口茂 近藤洋介
【あらすじ】
柳田桐子は、熊本の老婆殺しの犯人として逮捕された兄の正夫を救うため、高名な大塚欽三弁護士の事務所を訪ねた。正夫の弁護を依頼する桐子だったが、大塚に断られてしまう。そして正夫は無罪を訴えながら獄死してしまう。事件のことが気になった大塚は、犯行の状況から犯人が左利きなのではと思い始める。
東京のバーで働き始めた桐子は、大塚に恨みを抱くようになった。知り合いの殺害現場に偶然居合わせた桐子は、大塚を陥れる計画を思いつき、実行に移すのだった。
初見。
原作はたぶん中学生の頃に読んで、それから何度もテレビ化されていたので、貧しい娘の復讐譚ということは覚えていた。
冒頭、先ず列車の場面が続く。
乗っているのは倍賞千恵子演ずる柳田桐子。
彼女が尋ねるのが高名な大塚法律事務所だった。
しかし、体良く追い返された桐子は諦めきれず、必死の想いで公衆電話から電話をかけるがやっぱり断られる。
次の場面。
白昼のお堀端、車が激しく行き交うが音は聞こえない。
フレームインした桐子のヒールの音だけが響く。
いいなあ。虚しさを抱えながら帰る桐子の胸中が良く分かる。
先日見た「ゼロの焦点」も始まりは上野駅の列車の見送りだった。
この後見た「張込み」は列車を乗り継いで乗り継いで、佐賀まで行く物語だった。
「霧の旗」も含めて三作とも回想シーンを上手く取り入れて、非常に分かりやすい。
これに「砂の器」を加えれば、現在と過去を巧みに織りまぜる松竹のお家芸と言えようか。
「下町の太陽」で売り出された倍賞千恵子はこの薄幸のヒロインを演じてから「なつかしい風来坊」では自殺未遂の女の子。「みな殺しの霊歌」では殺人犯を愛するラーメン屋の店員。
凡そ太陽とは縁遠い地味で貧乏、不幸な役柄が続く。
どの役も可憐だったけどね。
「霧の旗」についてはたぶんまだまだ続く。
4/16
4月-12 二階の他人
感想は後日。
by nenenene1234
| 2018-04-16 23:33
| 映画